2017年のニュースまとめ

投稿者: | 2017年12月28日

概要

  • 個人的に気になった 2017 年のニュースをまとめます
  • ジャンルはAI,IT系のニュースを中心に扱います

AI系

ディープラーニングの研究が加速的に進み、
メディアへのAI実装の露出が増え始めた2017年は、
AI元年とも呼ばれることがあります。

実に様々な使い方が検討されているAIですが、
そんなことまでAIでできちゃうのと驚くものも多数あります。
ここでは、印象に残ったAIのニュースをまとめます。

モノクロ映像をカラー映像に

NHKと言えばテレビ放送ですが、
実は研究所を持っていて、
AIの研究をしていると言うと意外に思われる方もいるでしょうか?

今や、映像制作においては、CGなどに代表される映像技術が必須となり、
あのディズニーも映像技術の研究を進めています。
放送と科学技術の研究は意外と近い所にあるんですね。

さて、NHKでのAIの使い方の一つは、
昔のモノクロ映像に色をつけることです。

今となっては、テレビに限らず、動画などの様々な映像はカラーが前提です。
しかし、昔々にはテレビや写真はモノクロだったのです。

これは、赤、青、黄色のような様々な色を表現するよりも、
明るいか暗いかだけの白黒を表現することは簡単だからです。
色鉛筆で絵を書いてと言われるより、
鉛筆で絵を書いてと言われるほうが、
何となく簡単な絵でいいんだという気がしますよね。

では、色のついていないモノクロの映像に
色をつけるにはどうすればいいのでしょうか。

私たちは、白黒の塗り絵を渡されたとき、
それに色を塗れと言われれば、何となく正しい色を塗れます。
木の葉は緑、空は青、りんごは赤といったように、
頭の中のイメージ通りに塗ることができます。

ところが、コンピューターはそのようなイメージを持っていません。
人はこれまでの経験からイメージを作っていますが、
コンピューターにいきなり同じイメージを持てというのは無理があります。

つまり、人間がイメージしている色をコンピューターに教えてあげる必要があります。
逆に、木の葉は緑、空は青などの色の対応さえ教えれば、
それに沿って色を自動的に塗ることができます。

NHKの開発したAIでは、このような仕組みに則って、
人間が着色したモノクロ映像を基に、
色のイメージをコンピューターに学習させ、
残りの映像を自動的に色付けできます。

これで、映像技術が未発達であった昔の映像を、
現在の水準に近づけて見ることができ、
昔の良い素材を、現在の技術水準に慣れてしまった人たちにも、
見てもらえる可能性が高くなったと言えそうですね。

個人的には、カラーの映像であっても、昔の映画を見ると、
技術的な壁を感じてしまい内容に集中できないことがあるので、
この技術がさらに発展して、色以外の部分に関しても、
映像技術の補完が行えるようになることを期待しています。

ニュース記事: http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1705/22/news098.html

マリオカートをするAI

私たちが、何気なく行っているテレビゲームの操作は、
実は高度な操作だと言ったら驚くでしょうか。

ゲームの操作とは実際にはどんなことをしているのでしょう。
文字で書いてみると次のような感じでしょうか。

次々と切り替わる画面を見ながら、
状況を判断して、適切なボタン入力は何かを考え、
タイミングを見計らってボタンを入力するという動作を、
1秒の間に数回、永遠と繰り返しています。

このように書くと難しいことをしているなという感じがするでしょうか?
実は、画面の切り替わりがそんなに激しくない、
横スクロールのスーパーマリオブラザーズですら、
コンピューターで操作するには非常に難しいことが、
理論的に明らかにされています。
(参考: https://phys.org/news/2016-05-analysis-super-mario-brothers-harder.html)

というわけで、ゲームの操作をコンピューターにやらせるというのは、
非常に難しい問題のはずなのですが、
実際にそれをやってのけてしまうAIが登場しました。

このAIでは、レースゲームの「マリオカート」の操作を、AI自身が行います。
AIは、人間の操作を学習しており、
人間なら、この状況でこのボタン入力をするという記憶を持っています。
その記憶を頼りに、実際に操作を決めていきます。

このように、コンピューターでは本来難しいとされる問題であっても、
人間が何となくでできているのであれば、
その「何となく」の部分をAIに学習させることで、
難しい問題も解けるようになるというのは興味深いですね。

ニュース記事: https://gigazine.net/news/20171106-mariflow-mario-kart-neural-network/

AI開発者には説明責任が要求される?

AIの発展によって、嬉しいことだけではなく、
不安も募りつつあります。
将来的に職がAIに奪われるのではないか、
AIが暴走したらどうする、
AIのミスによる損失は誰が補填してくれるの、
などは良く話題になっているのを見かけますよね。

AIに対する不安の原因の一つは、
AIが実際に何を行っているのかが分からない
ということだと思います。
中身が分からないから不安になるというやつですね。

私たちが、AIのニュースを見るときには、
そのAIが
入力:「△△を学習して」
出力:「○○ができるようになりました」
という結果をみるのが一般的だと思います。

つまり、何をAIに渡しているのか、
何をAIが返してくれるかの入出力だけが分かっていて、
AIがその中間で何をしているのかはよく分かりません。
このような中で何をしているのか分からないものは
ブラックボックス と呼ばれます。

身近なブラックボックスの例は、私たち人間でしょう。
他人がその人の中で何を考えているかは分かりませんよね。
そして、分からないからこそ、不安に思う時もあります。

AIが中で何をしているのか、つまり、
何を考えているのかが分からないと、
不安になるというのはある種当然です。

そんなAIの不安要素を取り除くために、
総務省はAIを開発した人が、
そのAIに対する説明責任を持つべきだという指針を提示しました。

ざっくり言えば、AIを作った人は、
そのAIが何をしているかを知ってるべきで、
それを正確に他の人にも伝える責任があるということですね。

ところで、AIを作った人は、
本当に、そのAIの中で起こっていることを理解しているのでしょうか。

これについては、
AIの中で何が起こっているかは開発者すら正確に把握していない
と断言してもいいと思います。

もちろん、どこまで理解していれば正確というのかという程度によりますが、
ここでは、何を入力すれば、AIがどんなことを考えて、
その結果、どんな出力を返すのかを
あり得る全ての入力について説明できることを正確な理解としておきます。

今AIで主に使われているのは、多階層のニューラルネットワークです。
理論的には、このニューラルネットワークを使って
任意の関数を表現できます。

ということは、もしAIの説明を正確にできる人がいれば、
その人は、任意の関数の入力と出力の関係を説明できるはずです。
そんな人がいたら、もはや神に等しい存在でしょう。

これは、冗談ではありません。
私たちの世界で起こっている現象の原因と結果を見て、
全ての現象に対して説明できる人間を神と呼ばずに何とよべばいいのでしょう。
AIを説明できる人というのはそういう人を指しているのです。

恐らくAIの説明責任を提言された方は、
そこまで考えてなく、
作った人は仕組みを知っているはずだから、
後はそれを伝えてくれればいいはずだ、
そのくらいの責任は持てという浅い考えで話したのでは
と憶測してしまいますね。

ニュース記事: https://www.nikkei.com/article/DGKKASFS25H37_V20C17A7EE8000/

IT系

AIに限らず、IT技術は日々進歩しています。
こちらでは、AI以外のIT系のニュースについてまとめます。

外れ値が含まれるデータで正確な平均を求める方法

統計を少しでも学んだことのある人なら、
平均だけをみてはいけないとか、
平均は外れ値に大きく影響されるということを聞いたことがあると思います。

外れ値が含まれるデータの中で、
データを代表する値として使われるのは、
中央値、つまり、順番に並べた時の真ん中の値です。
ところが、この中央値は平均値とは一致しないということはよくあります。

それでは、外れ値が含まれたデータを使って、
平均を知りたいと思ったら、
どうすればよいのでしょう?

MITの研究グループは、この問題に対して、
平均の中央値を計算する という手段を取りました。

つまり、データをいくつかのサブグループに分けて、
それぞれのサブグループでの平均を求め、
計算されたサブグループ毎の平均を並べて、
その中央値を計算するというものです。

サブグループに分かれた段階で、
外れ値の影響はそのグループ内に押し込められます。
外れ値が入ったグループでは、平均が外れ値の影響を受けてしまいますが、
他のグループでは、外れ値の影響を受けない平均が計算できます。

そんな中で計算された平均の中央値を取り出す操作は、
外れ値の影響の小さいグループで計算した平均値を重視することになるため、
外れ値の影響を回避しながら、平均値を求めれそうですね。

シンプルな方法が効果的というのは、
まさに、科学技術の面白いところですね。

ニュース記事: http://news.mit.edu/2017/statistical-trick-decision-processes-more-accurate-0321

3Dプリンターで数学の問題を解く

3D プリンターが一般向けに販売されるようになって、
それなりの月日が経ちました。
日に日に、価格は下がっていき、
今では数万円で3Dプリンターが買えるような時代になりました。

そんな3Dプリンターですが、
3Dプリンターを買っても、どう使っていいのか分からないというのが
正直な思いじゃないでしょうか。

でも、研究者は面白い使い方を思いついてしまいます。
それは、数学の問題を3Dプリンターを使って解いてしまうというものです。

ここで、扱われた問題は「ソファ問題」と呼ばれる問題です。
これは
「L字路を曲がることのできる図形(ソファ)の最大面積はいくらか」
という問題で、誰も解いたことのない未解決問題の一つです。

この研究ではオリジナルの「ソファ問題」は解かれていませんが、
次のような問題を解くのに3Dプリンターが使われました。
「L字路を曲がり、逆のL字路を曲がることのできるソファの最大面積はいくらか」
という問題です。
オリジナルと違うのは、二回曲がるということで、
逆方向に曲がるのですから、おそらくソファは対称になるということです。

この問題の難しいところは、
数学ではあるものの、数式だけを使って、
実際にソファが通れるか通れないかを確認するのが難しいということです。

そこで、3Dプリンターの出番というわけです。
実際にソファを作ってしまって、通るかどうか確かめてしまえばいいのです。
こうした3Dプリンターの助けがあって、
研究者は、理想的なソファの形を見つけることができました。

3Dプリンターの可能性と、
それを引き出す研究者のユニークなアイデアに、
惹かれるニュースでした。

ニュース記事: https://phys.org/news/2017-03-sofa-problem-stumped-mathematicians-furniture.html

クラスタリングにフリーランチはない

フリーランチとはただ飯のことです。
数学、計算機科学の世界では、
「ノーフリーランチ定理」と呼ばれるユニークな名前の定理があります。

ざっくりと、この定理を噛み砕いて説明すると、
「どんな状況に対してもある決まった手順で対応すれば、
それが一番いい結果を生んでくれる。そんな魔法の手順はない」
ということを主張している定理です。

つまり、どんな方法にも得意不得意があって、
特定の状況では上手くいく方法は、
別の状況では上手くいかないこともあるということです。

これは、最近話題の機械学習の世界でも同様のようで、
機械学習の一種である クラスタリング についても、
ノーフリーランチの定理が成立することを数学的が示されました。

ここでのクラスタリングは、網目状につながったものを、
複数のグループに分ける作業のことを言います。
例えば、SNS のアカウントをフォローフォロワー関係で線に結ぶと、
アカウントの網の目ができます。
その中の一まとまりは、同じ部活のグループだったり、
同じ学校のグループなど意味を持ったまとまりだと考えられます。
クラスタリングとは、このような網の目のまとまりを見つけていくことです。

網の目の見つけ方は様々あるので、クラスタリングの方法は色々あります。
その中の一つの方法に注目すれば、
SNS のアカウントのグループを見つけるのは得意だったけど、
実際の人間関係のグループを見つけるのは苦手など、
方法毎に得意不得意があります。

そのため、これ一つでなんでも分類できるような
万能のクラスタリング方法はない
というのが、クラスタリングにフリーランチはないということです。

何事にも楽な方法はなく、
地道にコツコツと問題解決をしなければいけないというのは、
研究開発の意義を担保してくれているようで頼もしいですね。

ニュース記事: https://phys.org/news/2017-05-algorithm-shortcut.html

Google のミスによる世界規模のネットワーク障害

「風が吹けば桶屋が儲かる」よりも、分かりやすい因果として、
「Google がミスれば世界が混乱する」ということわざがあっていいと思います。

今や、インターネットと言えば Google と言っていいほど、
Google はその地位を高めてきました。

ブラウザを開いて、キーワードで検索しようと思ったら、
まず Google を開きますよね。
Google はインターネットの顔のような存在だというのは、
誰もが同意するのではないでしょうか。

そんな Google のある種ちょっとしたミスで、
インターネットの大規模障害が8月25日に起こりました。

どんなミスだったのでしょう。
そして、最大手とは言え一つの企業のミスで
世界規模のインターネット障害が起こるのでしょうか。

まず、Google が犯したミスですが、
これは、経路情報を誤って送信したというミスです。

インターネットは一つの企業が構築しているわけではなく、
複数の企業のネットワークを互いに繋ぎ合ってできています。
それぞれの企業が勝手に繋ぎ変えてもいいので、
誰も全体を見てどことどこが繋がってるかは分かりません。
つまり、ネットワークの世界地図はどこにもありません。

地図がないのに、どうやってあるA地点から別のZ地点にデータを送るのでしょう?
そのために使うのが経路情報です。

Z地点と繋がったY地点のネットワークは
「私ならZ地点に直接データを届けられます」
というメッセージを送ります。
それを受け取ったX地点のネットワークは
「私ならZ地点に1地点経由してデータを届けられます」
というメッセージを送ります。
これを繰り返すと、A地点の人はB地点に渡せば、
いくつ地点を経由してZ地点に届くかが分かります。

ネットワーク障害の引き起こした際には、
Google は誤った経路情報を大量に流したようです。
つまり、どこどこにデータを送る時に、
Google のネットワークにデータを送れば、
近い、遠いというのを間違えて送ってしまいました。

間違えた経路情報が流されると、
Google に流すと遠いらしいから別のところに流そうとか、
Google が近いらしいから Google 流そうという言った判断が、
遠回りの経路を選んでしまうことになりませす。
当然、遠回りするとそれだけデータの伝達に時間がかかります。

それだけではなく、普段は使わないような経路を流れることで、
その途中で混んでしまうかもしれません。
例えば、普段車が集中している大きな道が
工事中だというデマを流されたとします。
すると、普段は使わないような一車線の道路に多くの車が迂回して、
大混雑になる可能性があります。

また、経路情報が大量に送られるということは、
その処理に追われて、通常のデータを流している場合ではなくなります。
よそから経路情報を受け取ると、
その情報を使って自分の経路情報を更新します。
この更新の際にはそこそこ頭を使うので、
経路情報がたくさん届くと、
普段のデータ転送業務に手が回らなくなってしまいます。

このように、一つの企業が間違った経路情報を流しただけでも、
その情報はインターネット全体に広がって影響し、
大規模な障害を引き起こすことがあるということを
改めて確認させられたニュースでした。

ニュース記事: https://mainichi.jp/articles/20170825/k00/00e/040/278000c

光回線の限界

光と言えば、この世界で最も速いことで有名ですが、
その光を使った通信は余り速くないと言われることがあるようです。
不思議な感じがしますよね。

これは、速いの指しているものが違うからです。
光が「速い」というのは、
ある場所から別の場所に移動するのが速いことを指しています。

一方で、通信が「速い」というのは、
ある時間のうちに送れるデータの量が多いことを指しています。

この違いは、次の戦闘機と旅客機の速さで例えることができます。
戦闘機は旅客機よりもスピードは「速い」ですが、
一度に運べる人数は旅客機の方が圧倒的に多いので、
500人を輸送するのにかかる時間は旅客機のほうが短くなります。
その意味で旅客機は戦闘機よりも「速い」のです。

通信が「速い」というのは、旅客機の意味での速い、
つまり、一度に運べる乗客が多いという意味です。
通信の場合の乗客とは、データのことです。

光は速くデータを運ぶことができますが、
沢山データを運ぶためには、
データを乗せるための太い回線が必要です。
そのためには、装置を設置するためのお金がかかります。
このお金は回線事業者が払います。

太い回線を用意することで、
より沢山の客を運べれば、
それだけ通信利用料を客から得られるので、
回線事業者は払ったお金に見合った収入を得られます。

ところが、通信で運んでいるのは客ではなくデータです。
沢山データを運べば、沢山の客を相手にしていると言えるでしょうか?
ここに 定額制の限界 があります。

通信技術の進歩と共に、通信を利用する側の技術も進歩してきました。
インターネットの初期では、メールなどのテキスト中心の通信だったのが、
画像、音声、動画などのより大きなデータを通信で利用するようになりました。
つまり、 客一人当たりが通信するデータの量が増えた のです。

飛行機の例で言えば、大柄の客が増えて、
一人で二席、三席も使うようになりました。
こうなってしまうと、旅客機で輸送できる人は減ってしまい、
旅客機は「遅く」なってしまいます。

この場合、旅客機の本数を増やすなど、一度に輸送する人数を増やせば、
旅客機が遅くなることは避けられます。
ところが、客の人数が変わるわけでないので、
旅客機を増やすために使ったお金の分、
航空会社の利益は減ります。

これと同じで、
一人一人が沢山のデータを送るようになると、回線は遅くなります。
通信事業者が回線を増強してくれればいいのですが、
回線を増強したところで、客の数が増えるわけではありません。
一人一人の通信量によらず、一定の通信利用料を提供する定額制の場合、
客が増えなければ、通信事業者の収益も増えません。
すると、通信事業者はなかなか回線を増強してくれず、
回線は遅くなってしまいます。

そんなわけで、定額制が主流の世の中では通信品質は改善されにくのですが、
とはいえ、ユーザーの立場からすると定額の安心感はほしいですよね。
モバイルの方では、定額と従量課金の中間のような料金プランも多くでてますし、
光回線もそのような方向に動いていくのかなと思わされます。

ニュース記事: http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/watcher/14/334361/110800954/?rt=nocnt

量子ニューラルネットワークの一般公開

国産の量子コンピューターとしてニュースにもなった
量子ニューラルネットワークが、
誰でも利用できるようになりました。

大まかな仕組みは、こちらの記事で紹介しています。

また、量子ニューラルネットワークのサイトでは、
より詳しい動作原理を日本語で説明されているので参照して下さい。

ニュース記事: http://www.jst.go.jp/pr/announce/20171120/index.html
サイト: https://qnncloud.com/index-jp.html

その他

その他、興味のあるニュースについてまとめます。

賢い多数決の方法

家族旅行の行き先や、学校のクラスの決め事、
選挙や国民投票など、様々な場面で使われるのが「多数決」です。
しかし、多数決が絶対的に正しいわけではなく、
間違った結論をすることもあり得ます。

よくある多数決では、そこにいる人全員に
ある〇×問題に対して「マル」か「バツ」のどちらかを答えてもらい、
数の多い方を全体としての結論とします。

この多数決の方法に少し工夫をいれることで、
より正しい判断ができる可能性があることがMITの研究で明らかにされました。

その「賢い多数決」の方法は次のようになります。

  1. 「マル」、「バツ」のどちらかを答えてもらう
  2. 同時に、他の人も同じ意見だと思うかを答えてもらう
  3. 2つめの質問に「いいえ」と答えた人の意見を重視して全体の結論を出す

2つめの質問に「いいえ」と答えるのはどんな人でしょうか。
特に何も考えなければ、自分が「マル」が正しいと思えば、
他の人も同じ選択をしていて、2つめの質問は「はい」と答えるはずです。

逆に、「いいえ」と答える人は、
自分は正しい答えが「バツ」だと思っているけど、
「マル」だと引っかかる人が多いと思う人です。
つまり、より知識を持っていて、客観的に見れる人だと考えられます。
そのような人の意見を反映した方が、より正しい多数決ができることがある
というのが、この方法のキーアイデアです。

アイデア自体はとてもシンプルなので、
これでうまく物事が決まるのなら、
実生活でも使ってみたい気がしますよね。

ニュース記事: http://news.mit.edu/2017/algorithm-better-wisdom-crowds-0125

脳とインターネット通信の類似性

インターネットでは、世界中の人が同時に通信を行うので、
回線上では、常に他の誰かのデータと一緒になって自分のデータが運ばれます。

皆が、送りたいデータを全てまとめて送ろうとすれば、
当然、インターネットが混雑してしまい、
通信が非常に遅くなってしまいます。

そのため、インターネットに接続しているパソコンやスマホには、
データを送りすぎないようにする仕組みが組み込まれています。

この仕組みでは、
増やすときは徐々に増やし、減らす時には大きく減らす
という方法を使っています。
つまり、データの送信が成功する度に、
次に送るデータを一定数足していき、
データの送信が失敗すると、
次に送るデータを一気に半分にする
という方法を使っています。

このインターネットでの混雑制御の仕組みと、
同じような仕組みが脳の中でも使われていそうだというのです。

脳の中では、沢山のニューロンが繋がりあっていて、
そのニューロンの間の繋がりの強さは時間と共に変化していきます。
この繋がり方が変化することで、脳は学習していると言われています。

インターネットの仕組みと類似していると指摘されているのは、
ニューロンの繋がりの変化の仕方です。
つまり、ニューロンの繋がりが強くなる時は徐々に強くなり、
繋がりが弱くなるときは一気に弱くなる
のです。

何かを覚えるときには、何度も繰り返してようやく覚えられるけど、
何かを忘れるときはすぐに忘れてしまう。そんな感じでしょうか。

ニュース記事: https://phys.org/news/2017-02-internet-brain-alike.html

バーチャルユーチューバー

2017年は YouTuber というワードがテレビなどの様々なメディアで頻繁に取り上げられ、
その存在感を大きくしてきた年のように思います。
今や、子どものなりたい職業としても上位にくるほどに、
世間からその存在を認知される一方で、
物議を醸す行動で炎上してニュースになることもありましたね。

さて、そんな風に YouTuber が注目されている中で、
新しいスタイルのユーチューバーが登場し始めています。

いわゆるバーチャルユーチューバーと呼ばれる
この新ジャンルのユーチューバーは、
他の YouTuber とは違い、「生身の人間」ではありません。
彼ら(彼女たち)は「CGのキャラクター」で、
まさにバーチャルの世界にいて、
そのバーチャルの世界で動いている様子を動画に取り、
YouTube に動画を投稿しています。
そんなバーチャルの世界のYouTuberなので、
バーチャルユーチューバーと呼ばれています。

沢山のYouTuberがいるのと同じように、
2017年に、多数のバーチャルユーチューバーが活動を開始しました。
今がまさに、バーチャルユーチューバーの伸び盛りの時期と言えるでしょう。

実際、バーチャルユーチューバーを始めるには、
3Dのキャラクターを生み出し、
そのキャラクターを自由自在に動かし、
動画を作成するという技術的なハードルがいくつかあるので、
生身で動画を取る通常の YouTuber に比べると、
始めにくいというのが現状だと思います。

ただ、おそらく、バーチャルユーチューバーが盛り上がるにつれて、
興味をもった技術屋さん技術的なハードルを解消してくれるツールを充実させてくれるので、
そうなると、加速的にバーチャルユーチューバーの活動が広がるでしょう。

このように、まだまだ発展途上ですが、
今後さらなる発展が期待されるバーチャルユーチューバーの活躍に、
目が離せませんね。

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